プレハブ工法の特徴

ベースは在来工法と同じブレース工法

大和ハウスや積水ハウスなどのプレハブ工法で代表される軽量鉄骨造は、柱、梁などの構造体が木材などに比べて最低でも5倍以上の強度を持ち、ねばり強い特性を持っている鋼材を使用しています。

その工法は、素材こそ異なりますが、基本的には軸組工法の筋交いと同じ「ブレース工法」がベースとなっています。この軽量鉄骨工法は、鋼材のもつ強度とねばり強さから、一カ所の耐力壁でも軸組や2X4工法の1.5倍程度の強さをもち、工業化された製品ゆえ、品質も安定して供給することが可能となります。阪神大震災でも倒壊例が無いように、木造住宅と比べても著しい強度が特徴です。

しかし、すべてが規格化され工業化されているため、自由な寸法では計画できず303㎜や250㎜といった限定された寸法で計画を進める必要があり、建物の高さも工業製品の大量生産のメリットを生かすために自由な高さの設定をすることは出来ません。そのため、天井高なども規格された寸法の中から選んでいく必要があります。

また、鉄骨造の場合は、空気に触れているだけで錆びていくという鋼材の宿命である錆対策が非常に重要です。そのため、全ての部材には電気メッキや二重、三重の錆止め塗装を行うなど防錆対策に各社各様の対策を講じています。

外装は、鉄骨造の設計自身が建物が揺れることを前提に計画しており、サイディングやALCあるいはメーカー固有の外装でもパネル化されてシーリングで防水するタイプに限定され、湿式工法の塗り壁などはその構造の特性上選択することが出来ません。

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構造上の特徴

  • 筋交いと同様のブレース構造。軸組工法と耐震の考え方は親戚筋にあたります。

施工上の特徴

  • 木部もパネル化され、工期は速いが、基礎の精度は要求されます。

外壁・外観

  • サイディングやパネル、ALC等が中心で湿式の外装は出来ません。

レイアウトの制約

  • 規格化された工業製品であり、寸法は限定されます。

類似工法として、ブレースではなく、パナホームなどの2X4工法に似た鋼製パネルによる面構造とした工法があります。

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