見落とされた癌(著者:竹原慎二、双葉社)
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という本を買いました。 「余命1年」 僕に残された時間だ。 諦めず、セカンドオピニオン、サードオピニオンと受け続けた。医者に遠慮してはいけない。自分のたったひとつしかない命なのだから-。元ミドル級世界チャンピオン、竹原慎二が膀胱癌ステージ4からの生還を果たした奇跡の物語。この「医者に遠慮してはいけない」と言う言葉を、「設計者、建築士、専門家に遠慮してはいけない」と置き換えると・・。家を建てる。そういうときに住宅会社から、「最近の客は無茶を言う」と言われる客も増えています。反面、建築士や住宅会社とのコミュニケーションが苦手な人も少なからずいます。人の命と比較は出来ませんが、一生返さなければならないローンを抱える決断をするのに、遠慮がちに行動するのはやっぱり良いことではありませんね。 唐突な話ですが、この本の帯を見て、フッとそのような人たちがいることを思い出しました。 医師に遠慮してはいけない
文中では次のようなことも書かれてありました。
この方の場合は、最初の長年の知人であった医師(ホームドクター)が、本人の不調を真剣にとりあわなかったために、ステージ4の癌を見落とした、と言うところから事件は始まるのですが、要は、医師に遠慮したことです。 その経験を経て、そんなことをするなよ!とこの人、竹原慎二さんは訴えています。 このこと自体(長年の知人、ホームドクターという関係で遠慮したこと)は、人間なので仕方の無いことだとは思いますが、似たような事は住宅を取得するときでも起こります。 この人、竹原慎二さんはもう少し遅れていれば癌で死ぬところだったし、そこから生還するのに多大な時間と費用と体力を使ってしまいました。「もう少し自分が遠慮しなければ」「もう少し、自分の身体の不調を自分がおかしいと意識しなければ」・・とあとになって気づきます。 この「悩んだときに読むページ」の章の1/3程度は、そのような人(人に遠慮する人)や対人関係に困惑する人に対する助言で占められています。
生死を左右することだけで無く、住宅取得だって延々35年のローンを支払い続ける大事業です。
信頼関係の築き方
患者側も医師側もキチンということを言い合う仲で、信頼関係が生まれていったようです。 信頼形成は、結局双方の問題なんですね。
癌が見つかり、どのような治療を進めるのか。住宅の購入や設計を決断し、前に進めようとしているとき、どちらもそんなに多くの会話の時間があるわけではありません。しかし、それぞれがその後の人生を左右する重大事です。
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信頼関係の築き方
- 2023年8月22日
- 悩んだときに読むページ