戸建て住宅を建てて、今まで住んでいたマンションとの違いに戸惑う人も中にはいますね。今までよりもよく揺れる感じがする。寒い、暑いと感じる。といった事が戸惑いの代表格です。
揺れは、構造体の違い
しかし、そこには、建物の構造体自体が違うということが色濃く反映されています。
木造や重量鉄骨造は、柳のように揺れて地震を吸収する、という特徴があり、鉄筋コンクリート造の建物では、堅くて揺れにくいがポッキリ折れる脆さを保った建物という構造的な違いがあります。
断熱性は、RCに軍配
一方断熱性の面から見れば、戸建て住宅では、平成28年基準レベルに近い断熱性能を持って初めて、普通のマンションに近い断熱性能を確保出来ると考えても良いでしょう。
その大きな違いは、断熱材の厚み、といったものではなく、建物全面が外気に影響される、気密性が低い、といった理由からです。
でも、西向きのバルコニーを持つマンションでは、夏の暑さは耐えられませんが、戸建て住宅では、間取りや窓に位置を変えられるため、西日対策が取りやすいといった側面があります。
木造が受ける外気を知れ。
太陽や外気をまともに受ける戸建て住宅は断熱・気密対策で快適になる。
耐震性
実は答えは、どちらも同じです。
でも地震時の揺れ方に大きな違いがあります。
マンションでは震度3程度の地震でも大きなゆれを感じませんが、戸建て住宅では大きく感じます。テレビの地震速報で今までと同じ震度3なのに、戸建て住宅に住み替えたときの方が、地震が大きく感じる、ということもよくありますが、それは、建物の揺れ幅の違いなのです。
また、木造住宅で言えば、耐震等級が基準法をクリアした程度の都耐震等級1と、高い耐震性があるとされる耐震等級3では、その揺れ方も違ってきます。
断熱性
その最大の理由は、屋根を含めた外壁4面、すなわた、建物の周囲すべてが外気に接している戸建て住宅と、下の図のように、外気に接する場所が廊下側とバルコニー側というマンションの違いです。
マンションでは、上下左右の階に住戸がある区画ほど快適ですが、反対に建物の外側に面した場所は西日を長時間受け続けたり、朝日しか入らなかったり・・という偏った条件のため、あまり快適でない場合の方が多いです。
また、何もしなくても気密性の高いマンションと、特別に気密化工事をしなければならない戸建て住宅という、気密の違いという断熱性能以外の快適性の秘密があります。