50年もつ家を考える

人生50年なんて言われたのは、100~200年も前の話。今では人生80年は当たり前で、100年を視野を前提に考えなければなりません。平均寿命も定年も延びています

仮に35才で家を建てても、その後30~35年程度で定年を迎え、さらにそこから15~20年は余生を過ごします。家を建てた35才から考えれば、実に45~55年の長きにわたって人生を過ごすことになります。

そう考えれば、これから建てる家は50年はもたなければ意味がありません。

では、住宅はどの程度持つのでしょうか。

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家は50年もちます!

目の前にある古い住宅が築年数どの程度の建物なのか。
住宅業界にいて、その仕事を長年していれば、ある程度経験則でわかりますが、全くの素人の人には、そもそも目の前の住宅が築何年程度のもののなのかさえ、わかりません。

でもまぁ、ご安心を・・。

 普通に使えば、どんなに悪くても40年。普通は50年程度は『住める』と考えておきましょう。そうすると、35才で家を買い、定年前後に住宅ローンを完済し、老後は家賃を気にしなくてすむ住まいが残ります。

長寿社会・伸びる寿命

健康な状態で生活できる健康寿命は、男女平均で73才前後。

平均寿命は、同84才前後です。男性の方が平均より短く、女性の方が平均よりも長いです。(それぞれ平成28年調べ)

住宅も品質がよくなり、ローンが払い終える築35年程度は十分に住めます。

下の図は、その関係を表したものですが、仮に35才で住宅を取得すると、70才までは問題なく住めますし、そのあと10~15年住むのは、それなりのメンテ費用はかかるにしても、住むこと自体に全く問題はありません

でも、自分の一生を想像するなんて、そもそもが不可能なことです。

家を建てる、買う・・と言ったって、目先のことで精一杯なのが当たり前です。
とはいいつつこの長寿社会、「家は社会保険と同じ=支払ってのち住み続けられる家=長持ちする家とは」を少しだけ目配りして計画を考えてみるのも良いでしょう。
といっても難しいことではありません。
人間でいう「いつまでも健康体を維持する」と同じで、これを家に置き換えると「メンテのかからない家、50年持つ家」というのを目指せば良いのかもしれません。

50年もつ家のチェックポイント

確実に家を50年もたすためには何に気をつければいいのでしょうか。下に簡単な図式をつくってみました。

資産価値は考えない

今の不動産売買の事例では、木造住宅は概ね、築20~25年で資産価値ゼロと査定されます。もちろん、非常に立地が良ければ土地価格だけでなく、建物価格も多少上乗せされますが、これは例外的な物件です。 最近は住宅の寿命も長くなってきているので、築20~25年でゼロ査定というのも無くなっていくのかもしれませんが、少なくとも築30年をすぎた住宅の資産価値は、あまり期待して考えない方が良いでしょう。

基本性能を高めておく

そうすると、築25~30年を過ぎれば資産価値としてはゼロの建物と考えれば良いですね。ではいかに長く使うようにするか。いかに新品とまでは行かなくても、気持ちよく過ごせるか・・。 築50年住む住宅の醍醐味は、これに尽きるでしょう。
そのためには、基本性能をよくしておきましょう。
「長期優良住宅レベルの仕様」は最低限必要です。
(耐震等級2以上、耐久性、維持管理、断熱性能はそれぞれ最高等級)
長期優良住宅へのリンク

万が一の売却に備える

長い人生の中では何が起こるかわかりません。
大企業でも収益が悪化するとリストラは恒常的に行われるようになってきています。 国の借金過多からくる国債暴落によるインフレが起こり、今から20年前バブル崩壊で住宅価格が下落し、多額の住宅ローンを抱えて苦しんだ時代の、まったく逆の現象が起こるのかもしれません。
別の視点に立てば、人口減少社会では、利便性が非常に大事な要素です。そういう地域に住んでいれば、いざというときには売却することも可能になります。
そうすると土地を探すなら、少なくともリスクの高い「液状化エリア」は避けるべきで、将来人口減少社会で孤立してしまうようなエリアも避けるべきでしょう。

シンプル・イズ・ベスト

複雑な形状ほど、予想外の漏水やトラブルが起こりやすくなります。間取りも外観もシンプルが一番。そして、使う素材も複雑な組み合わせをやめて、シンプルにしておきましょう。

修繕計画を立てる

50年使うぞ・・という視点に立って、長いスパンで修繕計画を頭の片隅に考えておくと、それに対する費用の心づもりも芽生えてきます。

もちろん、これ以外にも他にいろいろ考えられるでしょうね。あれば付け加えておきましょう。
そして、案外、家って、寿命は長いのです。
人生80年。建てる際にちょっとした気遣いをしてみましょう。

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