傾斜造成地の注意点
盛土に注意
一般的に宅地の造成する場合、造成費用を抑える点から、切土した土砂を盛土に使い、造成地域からの土砂の搬出を極力少なくするように計画するのが普通です。
その際、盛土の部分は十分な締め固めが行われない場合が多く、盛土された部分の地盤の強度はほとんど無いのが普通です。
また、山林などを造成する場合は、人頭大の石などが混入していたり、木の根などをそのまま盛土部分に混入させてしまうと腐植の進行から、土砂の間が空洞となったりして建物が沈下する原因となる場合があります。 そのため、造成後10年程度を経ていない地盤は、盛土部分の地盤補強を行う必要がある場合がほとんどです。
平坦造成地の注意点
盛土に強度はない!
平坦な地形に造成された造成地でも、元々、道路よりも下がっていた水田を盛土して、宅地の高さを道路に高さにかさ上げしたような造成地である場合があり、そのような造成地では造成段階でも表層改良工事を行って地盤を強くしておくか、あるいは、建物を建てる際に柱状改良杭などによる地盤補強が必要とされる場合が多いです。
そのため、このような造成地では、造成段階で地盤改良工事が行われたのか、あるいは単なる盛土だけを行ったのかによって、建物を建てる際の地盤補強の費用が変わってきます。でも、小さな造成地では、最初から地盤補強を行うような工事は少なく、地盤補強費用を予算上見ておいた方が良いですね。
よう壁の費用
びっくりするほどの価格差がある
よう壁がされていない敷地を購入して、周囲によう壁を造り、敷地を広く使おうという場合がありますが、よう壁の価格に一定の目安は無く、どちらかというと業者の経験度合いによって価格が大きく異なります。
一般的な大規模造成であれば、高さ2m程度のよう壁でも、土木工事会社で、よう壁1m当たり数万円程度で可能ですが、よう壁工事の経験のない建築会社が見積もりを行うと、1m当たり、数万円の安い価格から、1m当たり20万円もかかるような見積もりを平気で出してきたりする業者も多く、建物のように、だいたい坪いくら程度、といった目安では計れません。
よう壁が伴う工事には、業者の選定が非常に大切になってきます。
このようなよう壁を行う必要があるような敷地の購入には、敷地の購入前に事前に業者に概算見積もりを取るなど、慎重な対応が必要です。