コラム:工期は何ヶ月が適正?

工期は何ヶ月が適正か?
契約サポートサービスをやっていると時々聞かれる話ですが、その深倍の多くは、工期が早すぎると突貫工事で手抜きをされないか、という不安なのかも知れません。

これについては、私も第三者監理などをしているとおもしろい傾向があります。
まずは、一般的な工期を説明しておきましょう。

建売、建築条件付きの建物
これは、例外なく工期2.5ヶ月程度が平均的な工期です。
注文住宅
規模も前者よりは少し大きくなるので幅がありますが、概ね3.5~4ヶ月前後です。 もっとも、外壁がモルタルなどの場合は、少し余分に時間がかかります。

同じような規模の建物なのに、どうして建売、建築条件付きの建物が工期が早くて、注文住宅は時間がかかるのでしょうか。
その最大の理由は、建物代金の支払い条件にあります。

前者は、これも例外なく着工時は100~200万円程度の支払いで、中間金の支払いはなく、残金はすべて建物完成時です。
それに対して、注文住宅は、着工時、中間金、完成時と概ね1/3程度の分割支払いです。

つまり、建売、建築条件付きの場合は、さっさと建てて、さっさと回収しないといつまで経ってもお金が回収出来ませんね。

では、そういう短工期の建売、建築条件付きの建物は粗悪なのでしょうか。
実は全く違うのです。

これは第三者監理をやっていてよく感じることですが、彼らの方がさっさと建てて、仕上げも傷などもなくきれいな場合が多いのです。
たぶん、過去の経験から、どうすれば無駄なく、短工期で、しかも傷などが出来ないように建てるのか・・のノウハウが自然で出来上がっていったのでしょうね。

仕上げの傷などの不具合で後々まで引きずられたら利益など飛んでしまいますからね。
その代わり、工事途中での変更なんかつきあってられねぇ・・かも知れませんがね。

それに引き替え、支払い条件の鷹揚な注文住宅では、業者によってはダラダラと仕事をして、完成検査では非常に傷が多い…といった現場もたまには散見することがあります。(もちろんすべてではありません)

ちんたらちんたらしてたら 傷だらけ
サッサッサッと忙しそうだが 傷もなく

そういう意味で世の中不思議なものですよ。
つまり、工期と仕上がりは、気合いの差なのです。

「工期短いのに、きれいな工事だなぁ。」
「お~い。やっと完成かい。しかし、傷が多いねぇ。」

そういう世界なのです。この世界は。

だから適正工期は?、なんて野暮な話は私に聞かないで。
工期も仕上げも、相手の気合いに聞いて頂戴!

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