勝って7割、示談的判決

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建築主が欠陥工事をされ、相手が直さないので裁判を起こした。あるいはそういう状態だから残金を支払わないでいると、代金を支払えと相手から訴えられた。

こういう場合、こちらに落ち度が無く、仮に100%言い分が正しいとして、裁判ではどういう判決になるのでしょうか・・・!!

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裁判所の提示額は低い

だいたいこんなもんですね!裁判の相場は!!

もちろん裁判をするためには弁護士費用や建築士による意見書といったものが不可欠になりますが、上の数値は、これらの費用を差し引いた金額です。
つまり、実際に直す費用を判決または和解案で、どの程度に裁判所は提示されるのかというと、実際にかかる費用の6~7割程度しか考えてくれません。

低いですね・・!

だいたい、ほぼ満額回答・・なんて見たことがありません。
そして、この程度に低くても、これまでの長い裁判や、相手側の執拗な反論を聞いていると、「もう、どうでも良くなってくる」という気持ちになっている方も多いと思いますし、「早く決着して、このことは忘れたい」と思っても不思議ではありません。

そして、どちらかが高裁に控訴すると、
たとえば、業者側が控訴すると、少し損害額が減らされます。
「まぁ、地裁の判決に不満なら、少しまけてやるよ」とでも言っているようです。
反対に、建築主が控訴すると、少し損害額が増やされます。
「まぁ、地裁の判決が不満なら、少し上げてやるよ」とでも言っているようです。

双方が、ほどほど納得する線を見ているのでは??

もっもと全てが全てこうではありませんが、地裁も控訴審(高裁)も、訴えた原告、訴えられた被告双方から見て、「まぁ、これ以上争っても時間の無駄か」と思わせるような、いわゆるほどほどのところで手を打たせる、いわば「示談的判決(和解提案)」が多いような気がします。

だから、少なくとも裁判で、この工事はおかしいと言った自分の主張(言い分)は認められても、直すのにこれだけかかると言う金銭的主張(言い分)が100%認められることなんてことは、とてもとても期待しないことです。

だって、どちらかの言い分を100%認めてしまえば、相手側は確実に控訴します。
控訴されるということは、裁判官からすれば、最高裁の人事評価にマイナスに響きます。
だから、どちらにも「まぁまぁ。仕方ないか」という線を踏んで示談的判決または示談的和解案を提示するのだろうと、多くの裁判を見て、私は勝手に推測しています。

だから、未だかって、スパッと切れ味の良い判決や裁判指揮など見たことがありません。
裁判官と言えば、まったくポーカーフェスイスで自分の意志など決して表に表さない職業ですから・・。

裁判に正義は無い。
勝って7掛、示談的判決と覚悟すべし!!

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