建物は見るけど、建物の周りのことまで気にしたことが無い人がほとんどでしょう。新築の建物でも、古い建物でも同じですが、建物の床下よりも周りの地盤が上がっていると、後々床下に水が貯まってきて、床下がカビくさくなり、土台などが腐っていくことがあります。
床下は周囲の地盤よりも上がっていること
建物が完成したら、あるいは中古物件を下見するとき、床下の地面が周囲地盤より上がっていることを確認しましょう。
中古物件であれば、床下がカビくさくないか。ジトジトと湿気ていないか。土台などが腐っている部分は無いか、といった所もチェックポイントです。
注記
床下よりも周囲の地盤が上がっていないからダメ。というのではありません。その様な土地でも敷地の排水がキチンととれていればほとんど問題は起こりませんょ。大変だ大変だ。我が家も下がっていると慌てないように。。
打ち継ぎ部、ジャンカが水を通す
丈夫で、水も通さないように見えるコンクリートやモルタルも実は全く水を通さないわけではありません。もちろん、きれいに打たれたコンクリートは水密性が高い、といってなかなか水を通しにくい材料であることは確かです。
また、時として、ジャンカといわれるコンクリートが粗雑な部分も発生してしまいます。このような部分が水を内部に通していくのです。
下の写真はジャンカと呼ばれるコンクリートが混ざっていない部分。ここまで大きなものは珍しいですが、もちろん補修あるいは基礎のやりかえ対象です。(注:大きなジャンカ部分に強度はありません)
水田跡地
水はけの悪い外構
狭隘地など、なかなか敷地に余裕の無い宅地では、敷地の周囲の排水を地面に勾配を設けて排水することが困難になります。その結果、地面の排水勾配を確保するために床下よりも地面を上げて勾配を取ることが良くあります。
これらも地面の排水が、雨が降ってもサッと流れてしまうようであれば問題ありませんが、雨がやんでも、何時までも地盤がジメジメしているような土地で、かつ、床下が周囲地盤よりも下がっていると、10年、20年の間に、床下に水がまわり、床下が湿っ気、カビが発生したり、土台が腐るといった建物に悪い影響を及ぼします。