地鎮祭(神式)
地を清め、工事の安全と建物の末永い加護を願う
神社への依頼
○神社への依頼は、1ヶ月程度前には伺い、日時を相談しておく必要があります。
大安・先勝などの吉日を選ぶことが多いですが、人気のある神社や建築着工の多い時期・吉日が休日と重なるときには、同じ神社に依頼者が重なったりすることもあります。
○式の1週間ぐらい前には、設計者、施工者の正式な会社名、役職等を神社に伝える。
(祝詞奏上のなかで、設計者・施工者名を肩書きを入れて奏上するため)
○神餞(祭壇におく米・塩・酒・山の幸3種・海の幸3種)を神社が用意するのか、施主が用意するのか、その他施主側で用意するものがないかの確認。
(通常、神社が用意しますが、地方によっては、米・塩以外は、施主が用意するところもあるようです。)
○地鎮祭の設営準備は通常、施工者が行います。
(見積・契約で式典設営費用を工事費に含めることをいっておくことが必要です)
式典の式次第
地方や、神社によって多少の違いはありますが、よく行われている地鎮祭の式次第は次の様なものです。
平均の所要時間は、大体30~40分程度です。
赤文字が施主が行う行事です。
通常、式の進行役は施工者がおこないます。
- 修祓(しゅうばつ)の儀
- 降神(こうしん)の儀
- 献餞(けんせん)の儀
- 祝詞奏上(のりとそうじょう)
- 四方祓いの儀
神主さんが敷地の中央と四隅をお神酒・米・塩・白紙で清めますので、施主も同行します - 鍬入れ
祭壇の左横にある盛砂に設計者が鎌をいれ、施主が鍬を入れ、神主がしずめ物をいれ、
施工者が鋤を入れて終わります。 - 盛砂に対し、鍬を3回おろします。
- 玉串奉奠
玉串(さかきに神垂をしたもの)を施主・設計者・施工者の順に神前に捧げます。
玉串を祭壇においたら、祭壇に向かって二礼二拍手一礼をして戻ります。 - 撤餞(てっせん)
- 昇神の儀
- 直会(なおらい)
地域によっては、お酒・おつまみで歓談する場合もありますが、
最近では、施主の挨拶のあと、神主さんの音頭で乾杯だけで終わる場合が多い。
費用
神主祝儀 | 30,000~50,000円 |
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祝儀 | 施工者・大工などに祝儀を渡すしきたりのある場合は必要。 普通はそこまでしない場合がほとんどです。(神主さんに拝んでもらうだけ) 渡す場合は、各5,000~20,000円 その会社の営業マン、設計者、現場監督に渡す必要は普通はありません。 このようなご祝儀は上棟式を行った場合は、出席者に渡します。 |
上棟式
あくまで、上棟への感謝と職方への挨拶
式典の式次第
棟梁が棟木に幣束を立てて、破魔矢を飾り、建物の四方に酒・塩・米をまいて清め、上棟の儀式を行います。
そのあと、施主のあいさつ、乾杯をおこない、直会に入ります。
施主にとっては、棟上げの終わった大工の労をねぎらい、これから入るいろいろな職方への挨拶という側面が強く、どの程度のお酒・おつまみ・あるいは料理が必要かは、地方によって相当異なります。
最近では、職方のほとんどが自動車を使い、工事現場を掛け持ちするということが多いですから、直会は簡単にし、記念品(謝礼)を渡すことをしている例もあるようです。
地鎮祭では、祝儀は出さなくても、上棟式の場合は、参加者への祝儀か記念品等が必要です。
そのため、事前に参加者の人数・職役の確認が必要です。
費用
祝儀 | 施工者・大工・各職方など、5,000~20,000円 |
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料理類 | 直会により異なるが、30,000~80,000円 |