土50cmの重さは木造2階建の重さに匹敵

地盤の話をしていますが、あっと驚く話をしておきましょう。

それは、土の重さは大変重たい。
家ってなんて軽いんだろう。というお話です。

比重というのはご存じですね。ある物体の1m3あたりの重さで、水を1として考えます。

つまり、水1m3の重さは1トン。
コンクリートは約2.3トン/m3。(鉄筋コンクリートは2.4トン/m3)
対して木材は、水に浮きますから、比重1以下。
土の重さは、約1.8トン/m2です。

と、これだけを並べれば、少なくとも建築関係の人なら、な~んだ、そんなこと知ってるワイ。で終わってしまう話なのですが・・・。

建物が地面に接する重さを計算してみます。

2階建ての木造住宅で、想定として1階75m2、2階55m2程度で考えます。
屋根はカラーベストで外壁はサイディング。どこにでもある、もっともポピュラーな建物です。

この時の建物の地面にかかる重さは、「建物そのものの重さである固定荷重」と「家具や人間と言った積載荷重」の2つです。
それぞれ算定方法は法律で決められています。
それを計算すると、基礎より上の重さは約700kg/m2という目安が日本建築学会というところから示されており、それを使います。
1階の床と基礎はこの数値に含まれていないので計算すると約280kg/m2。

この2つを合計すると、地面にかかる重さは、約980kg/m2程度になります。
これを土の重さ1800kg/m2から、土としての厚みに逆算すると約54cm。

さらに家具や人間が乗っていない建物だけの重さで考えると、土の厚みは約42cm程度。

つまり、
木造2階建ての建物が地面にかかる重さは、上の木造部分も、基礎の重さも、そして、家具や人間もぜ~んぶ入れても、
実は盛り土50cm程度の重さとほとんど同じなのです。

だから、
土って、大変重たいし、家ってなんて軽いんだろう

家って見かけは土よりもはるかにはるかに大きいのに、実はそうではないんですね。
常識の非常識です。先入観のなせる技でしょうか。

だから、この土地に2m盛り土をしま~すって、簡単に言いますが、実は家4軒分載っている重さに匹敵する・・っていうことなのです!?!?

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