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コンクリートの強度は、外気温に左右される
コンクリートは、建築材料の中でも非常にデリケートな材料で、施工方法や養生方法によって、大きく品質の差が生じやすい材料です。
また、コンクリートはゆっくりと固まっていき、概ね一ヶ月程度をかけて本来必要な強度に達していきます。
それは氷が出来るのと逆で、コンクリートは寒いほどゆっくりと強くなり、暖かくなるほど早く強くなります。つまり、コンクリートは外気温によって強度の発現が大きく左右される材料なのです。
下図のように同じ21N/mm2という強度のコンクリートを打設しても、外気温によってそれぞれ異なる推移を遂げます。
コンクリートが固まり始める最初の時期を「初期硬化」と呼びますが、この時期も同じで、この時の強さも図のように、外気温が低ければ、初期強度(初期硬化)も弱く、外気温が高ければ初期強度(初期硬化)が早いと言うことが分かりますね。
このことから、季節によって型枠を外す日数も異なってくるのです。
強度の基準は打設後28日目を基準とする
このように、コンクリートは外気温によって強度発現が大きく異なってくることと、徐々に強くなっていく性質の材料のため、コンクリート打設後28日目の強度を、そのコンクリートの強度と位置づけています。
コンクリート強度の単位 N/mm2
図や説明で、21N/mm2といった表現を使っていますが、コンクリートの強度は、N/mm2(ニュートン・パー・平方ミリメートル)という単位で表されています。
住宅で最もよく使われる21N/mm2というコンクリートは、1平方ミリメートルに対して、約2.1kgの重さに耐えられ、10cm角の柱に置き換えると、約21トンの重さに耐えられる強さです。(単位換算:10N=約1kg)