断熱区画を考える
断熱材は連続して張って初めて断熱効果を期待できます。普通は浴室廻りは一般的には右図Aのように浴室の外壁側に張ります。
B図のように浴室を断熱区画から外すと言うことはしません。
床下から外気流入の遮断
そのとき、実はもっとも忘れられているのが基礎パッキンからの外気の流入です。
浴室以外の部屋では、外壁にも床下にも断熱材を設けますが、浴室の下には床下断熱を設けることはユニットバスの構造上できません。
そのため、浴室の壁には上記のA、Bいずれかの方法で断熱材が入れられますが、床下が基礎パッキンなどの床下換気によってツウツウとなり、その隙間から冬の冷たい外気、夏の暑い外気がどんどん室内の軸組内に入っていきます。
3つの対策
そのため、これらの外気を遮断するためには、(1)基礎パッキンなどの隙間を発泡ウレタンなどの断熱材で塞ぐ。(2)点検用の床下開口も発泡スチロール系の断熱材で塞ぐ。そして、公庫などが推奨しているのが(3)の床下断熱の代わりとなる基礎断熱です。
注:発泡ウレタンはカセットボンベタイプの形状をした簡易タイプが市販されていますから、誰でも簡単に吹きつけすることができます。
事前確認を
断熱材を入れるのが今や常識ですが、断熱施工自体は法令で定められているものではなく、あくまでも建築主の任意事項です。(下に続く)
浴室を一つの区画にして、断熱点検口を設置する方法
1階全体を断熱区画とする場合は、浴室だけは別の一つの区画にする必要があります。
上の②の「断熱材で塞ぐ」という方法ですが、今では右の写真のように、基礎の立ち上がりコンクリートの打設時に一緒に埋設する点検口専用の「断熱材でできた点検口」が市販されています。
浴室、洗面を一つの区画にする施工方法
別の方法としては、右図のように、浴室と洗面所を一つの断熱区画として基礎の立ち上がりで区画してしまい、その廻りを断熱し、いざというときの点検口も、キッチンなどに設けている床下収納庫とは別に洗面所に設けてる方法があります。