なぜ結露は窓の下の方に出来るのでしょうか?
その理由は材料の温度を実際に測ってみると簡単に説明することが出来ます。
私の家で実際に計測をしてみました。 使っているのは放射温度計と言うもので、物体の表面温度を簡易に計測できる道具です
室内に温度差が生じているから-床に高くなるほど室温が低い
測ったのは冬の夜の10時。
この場所は外側にアルミサッシが取り付けてあり、内側にインナーサッシを取り付けた二重サッシ構造になっています。
その時にはすでにサッシの下半分程度に結露がしていました。室温は20℃。外気温は8℃です。
測ってみると、壁の床面近くと、手の届く床から2m近くでは、実に3℃も温度が違います。それに応じて、サッシやガラス面も床面近くと高いところではこれも3℃前後の差が生じています。
つまり、単に室温○℃だと言ってもその上下で3℃以上も差があります。
この現象は基本的に四季を通じて同じようなもので、温度計で測ることでも確認できます。
そして、この現象は、温かい空気は上に上がる性質がある、という原理そのものの現象で、その周囲の物の温度も、床面近くと高いところとでは、空気自体の温度変化を受けて、物の表面温度も違っています。
空気は、温度が低いほど水分を蓄えにくいですから、床面近くになるほど、温度が低く、相応して、相対的に湿度も高くなっているのでしょう。 そして、この日はストーブをつけていたので、室温もいつもよりは高めの20℃になっており、ストーブのせいで水蒸気も多く出ており、外気温8℃というまだまだ温かい温度にも関わらず、外側のサッシは、ガラス面もも、アルミ枠も結露していました。
前ページで、室温20℃、湿度50%空気に表面温度6℃の物体があたると結露すると説明しましたが、たぶん、湿度は60%程度だったと思いますので、この表からすると10℃前後で結露をおこすと言うまさにこの表通りの状態になっています。
なぜ床面近くが結露するのか。
その理由は、室内の温度差にあるようですね。
ところで、ついでに測った葉っぱも、ソファも、壁の温度ににたような温度になっていました。
注:二重サッシのおかげで、外側のサッシ温度と、室内側のサッシの温度が大きく違っていますね。断熱効果と言う点では、後付インナーサッシも効果大ですよ。
注:放射温度計は、物体の放射率によって計測温度が変わるため、厳密な意味の温度データではありません。