裁判の掟

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試合には、ルールがあり、そのルールに則って戦い、勝敗をつけます。裁判にも裁判特有のルール。つまり、掟があります。 私は裁判は『紙による試合、争い』と思っています。

それは、テレビなどでよく見られる警察による捜査、検事による立件・・という一連の裁判シーンと大きく異なります。
大岡裁き・・なんて決してありませんよ。

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掟:1.裁判官は調べてくれない。教えてくれない。

一番大事なことで、一番誤解しやすいことなのですが、裁判官は調査もアドバイスもしてくれません
たとえば、
あなたの受けた被害なら、建て替えは認められませんから、損害賠償に切り替えては』とか、
あなたの受けた被害を証明するには、これとこれも証拠も提出された方が良いですよ』とか、
あなたは言っていないが、これこれの部分も違法ですね』なんてアドバイスなど、一切ありません。もちろん、独自に調べてくれたり、現地を調査する・・なんてこともしてくれません。

ですから、建て替えなど出来ないのに、建て替え要求で訴えても、裁判官は静かにあなたの主張を眺めているだけで「裁判的には、その主張は通りませんよ」なんて言ってくれません。

また、裁判官の判断の根源は限りなく前例主義ですから、過去に無い判断はまずと言って良いほどしてくれません。ですから、間違った、裁判的に通らない主張をいくらやっても時間の無駄ですし、自分の意見が通ることも限りなく少ないのが裁判です。

よく聞く話に、「裁判官がきっと正しい判断をしてくれるよ」
それは、正しい主張と正しい証拠を提出した場合に限るんですね。
裁判官が、こちらの不足している主張や証拠を補うことは決してしてくれません。(知っていてもね!!)下記の書いている事を読むとそのことが良くわかりますよ。

掟:2 何でも言わないとダメ!

上の説明でもわかるように、裁判官って、出された資料を読んで判断しているだけなんですね。

  • 自ら調べてはいけない。
  • 自ら当事者に助言してはいけない。

裁判官がわかるように、理解しやすいように自分たちの主張と証拠を提出しないと負けます。
書類合戦です。だから、書類の山になります。
いわば、『紙による争い』です。
そして、弁護士にも一つのクセがあり、やたらと書類を提出するのが好きな弁護士がいます。ある裁判では、書類の山が厚み30cm程度になっていました。

 私たちは厚さ30cmもある書類の山など見たくもありませんし、簡単なガイダンスにまとめてよ~と言いたくなりますが、意外と裁判官は書類を読み解くのが得意なようです。そうでなければ裁判官一人当たり年間200~300件の訴訟の山など担当できませんね。

ところで裁判には、あとふたつ掟があります。
それは・・・。


裁判官は、書類を見ているだけです。
自ら主張しないと、それが裁判官にわかるように説明しないと、裁判には勝てません。
これだけ被害を受けているんだから、「わかってくれるだろう・・」は通用しません。

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