ありがたくない仕事

建築紛争は、弁護士にとって「ありがたくない仕事」かも。

そう思う理由は下図のデータです。
下の図は裁判所がまとめた平成16年の第一審(地方裁判所)での、各事件の審理期間です。いろんな事件があるものの約6割は、審理期間半年程度でカタがつきます。1年で終わるものを入れれば、事件の8割弱になります。
ところが、建築紛争と医療事故、公害訴訟だけは、平均審理期間が2年程度と突出しているのです。
そして、3年を超える機関の事件が2.2%ありますが、建築紛争でも、そこそこの数の事案が3年以上の長い裁判になることがあります。

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裁判の平均審理時間は、医療訴訟、公害訴訟と同じ2年

私も35件近い建築紛争に関わってきましたが、次のような傾向にあります。
それは・・・。
相手が非を認め、比較的良心的な気持ちを持っている相手は、比較的早い段階(約1年程度)で和解になります。反対に相手が非を認めず、徹底抗戦してきたときは2年以上かかります。3年程度かかる例も多いです。
前者は、案件の3割程度、後者は6~7割程度の割合ですね。

弁護士報酬というのは、基本的には損害額に応じて決めている場合が多く、紛争の対象額が同じなら、審理期間のかかる建築紛争って、おいしくない仕事なんですね。
ですから、とある地方県でしたが、ある方が建築紛争の弁護をしてもらおうと複数の弁護士に当たったのですが、その県で当たってみた弁護士は一様に、「弁護料は100万円かかるよ」と言われ、体よくはじき返されたそうです。

まぁ、これも損得勘定だけで動くあくどい弁護士連中・・と言えますが、いずれにしても建築紛争なんて、弁護士も裁判所もありがたくない仕事なのでしょう・・。
たぶん、裁判官も、建築紛争が回ってきただけで、「こりゃあ、早くて1年長くて3年。私の任期中にまとまるかどうか・・」なんて考えているのかもしれません。
(注:裁判官は概ね3年程度で任地が替わります。転勤です。)


もっとも世の中、
楽な仕事とありがたくない仕事がミックスされてほどよい仕事加減なのでしょうが・・。

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