ここでは、注文住宅として2~3社のハウスメーカーや建築会社に プランと見積りを依頼するケースと、建築条件付きなどである程度仕様が決まっている場合の2つのケースを考えてみましょう。
要望の伝達、プランの作成
どんな会社であろうと見積りをするためには、まず、プランが必要ですね。そのためには、相手に自分の要望を正しく伝え、平面図を作る必要があります。
もちろん、このときに予算や家族構成・住い方・ほしい設備や間取の希望などを打ち合わせしながらプランを作っていきます。
気になる住宅会社には声をかけよう
営業だけで、仕事が入ってくるとは、誰も考えていません。 受注できるかどうかの第一歩は、建て主への間取りプランと見積書の提出です。しかし、合見積で結構です。という業者は、ほとんどいません。 誰も好き好んで、競争したくはないでしょう。
インターネットで気になった会社や聞きづてだけど評判の良い会社などには声をかけ、最初に他社とも比較をしています、ということは、はっきり言いましょう。 競争相手がいるということは、それだけ真剣になります。
プランと使用材料の絞り込み
2~3社に声をかければ、それぞれ違ったプランと違った値段がでてきます。 最近では多くの会社が自社の個性を出そうと、いろいろな提案をしています。それぞれのプランと使用材料の説明に耳を傾け、見積りも頭に入れながら、プランを煮詰めていきます。
トータル予算の把握(資金計画書)
会社が大きくなるほど、資金計画書といった形で本体価格と付帯工事費、別途工事費あるいは諸費用をひとつの表にして提示する会社が多くなっています。反対に小さな会社では、自社の見積書だけを提出してきますから、いずれの場合も本体の工事費以外にトータルでの費用の把握が不可欠です。
代表的な新築に関わる費用
項目 | 金額 | 備考 | |
本体工事費 | 本体工事費 | 円 | |
屋外給排水工事費 | 円 | 建物から道路までの給排水工事 屋外排水のための工事も含まれる | |
屋外電気工事費 | 円 | 道路から建物までの引込費用など | |
- | |||
付帯工事費 別途工事費 | 解体工事費 | 円 | |
地盤調査費 | 円 | ||
地盤補強費 | 円 | ||
空調工事 | 円 | 新調するエアコンなどの費用 | |
カーテン | 円 | 新調するカーテンなどの費用 | |
照明 | 円 | 本体工事に入っていない照明器具 | |
外構工事費 | 円 | ||
- | |||
その他の費用 | 引越費用 | 円 | |
仮住まい費用 | 円 | ||
地鎮祭 | 円 | ||
- | |||
諸費用 | 登記費用 | 円 | |
収入印紙代 | 円 | ||
水道分担金 | 円 | 新規に水道をひいたり、口径を変更するときに必要 | |
住宅ローン諸費用 | 円 | ||
つなぎ融資費用 | 円 | ||
火災保険 | 円 | ||
- |
屋外給排水工事などの把握
ローコストを売りにしている会社などでは、坪単価○○といった表現で安い坪単価を宣伝している会社もありますが、この多くは建物から外の給排水工事や引き込み工事などは含まれていません。また、入っていたとしても、初期の見積もりでは、概算でしか入っていない場合もありますから、最初の見積もりでは、これらの工事が何処まで入っているのかはチェックが必要です。
不確定要素の確認
また、見積りの初期段階では、建築会社は、プランの不確定な要素やあいまいなまま終った打ち合せ内容は、見積りからはずす傾向があります。それは単に曖昧なままに多めに金額を入れ、「高い」と思われることを避けたい、という思惑から来ていますが、注文者にとっては建築工事費の一部しかつかめない結果になってしまいます。
打ち合わせ過程でいろいろ話をした内容が何処まで入っているかのチェックも必要です。
その他
地盤調査が入っているのか、地盤補強が必要なのか、地鎮祭を行うのか、外構工事の予算にどの程度必要か、といった把握も必要となります。
いずれやらなければならない工事であれば、見積りを依頼した段階ですべての工事費が入っているか、あるいは除外されているかを確認し、あなたが全く別の業者に頼んだり購入するものだけになっているかどうかを必ず確認する必要があります。
諸費用の把握
大きな会社では、諸費用も想定額を入れた資金計画書を用意していますが、小さな会社では、諸費用の計算まで提示しない場合もあります。結構大きな金額となりますから、しっかりと把握しましょう。
注:諸費用自体は自社が行う作業ではないため、どの会社も想定額しか出てきませんが、想定額を上回るということはまずありません。
もう一度、合見積もり
この段階でプランと価格が絞り込めたら、もう一度声をかけてみましょう。各社各様のプランが出てきても、最終的にはB社の提案してきたプランが一番いい。といったことになってきますから、他社にもB社に近い形でプラン修正をしてもらい、そのプランに基づいて再度見積書を提出してもらいましょう。
今まで違ったプランや仕様でいろいろな見積りがでてきますが、同じような面積やプラン・同じような仕様で見積りを取って初めて、それぞれの会社の価格比較が出来るようになります。
このとき、会社によっては『早く契約をしましょう』といってくる場合が多いですが、決して焦らないように。。。。『今月は決算月ですから、○○万円安くできます』というのも、毎月決算のセールストークぐらいに考えておくほうが無難です。