建物の形とコスト要素

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建物の形によっても、コストが大きく変わってくる

  というのはご存じですか。
よく言われる総2階がもっとも安く建てられ、平屋は高くつく・・というのは事実ですよ。それを少し具体的に形で見てみましょう。
右の図の上は、総2階建ての間口8m、奥行き8mの延べ床面積128m2の建物。真ん中は平屋建てで同じ面積の間口16m、奥行き8mの建物を比較としたものですが、基礎や屋根の面積は、総2階の建物の方が当然に少なくてすみ、平屋建ては、総2階の建物の実に2倍の面積が必要になってきます。
一般的に、基礎や屋根工事は建物全体の工事費の10%程度の金額を占めますから、単純計算では、平屋建てでは、総2階のコストの1割は余分に必要だ(最低)と言うことになりますね。
また、凸凹した変形の建物はどうでしょうか。一番下の図は左が2階建てで横に平屋の建物をくっつけて床面積128m2としたものです。やはり、総2階に比べて外壁の面積が少し小さくなったものの、基礎や屋根の面積は増えますから、全体としては微妙にコストアップしていきます。

もっとも、建売・分譲系などは、そもそもプランをする時点で坪単価が決められている場合がほとんどですし、そうそう変な形状が出来るほど敷地に余裕があるわけではありませんから、まず、この手の心配をする必要はありません。
反対に注文住宅の場合は、敷地の形状や広さによっては、建物の形が工事費に与える要素が非常に大きいですね。

シンプル・イズ・ベスト

建物の形は、可能な限りシンプルであること。それは動線も短くなりやすく、完成後のメンテ費用も少なくてすむというメリットも生まれます。反対に形状が複雑であるほどコストが高くなり、雨漏りしやすく・・・と、ローコスト追求という意味に限らず、建物というものは形状が複雑になるほどデメリットの方の要素が高くなりがちです。

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