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台風の時、建物にはどれぐらいの力が作用しているのでしょうか
風圧は、風速の二乗に比例します。
建築基準法では、建物のある高さの風圧は次の式で、計算するように定められています。
(注:平成12年の法改正により、もっと複雑な計算式に変更されましたが、ここでは計算の簡単な旧法で説明しています)
風圧(kg/m2)=60X√H 高さ16mまでの建物に適用(H=建物の高さ)
Hはその建物の高さですから、たとえば地面から高さ5mのところにある2階の窓には、1m2当たり135Kgの力がかかっている事になります。
大きい地形の影響
風は、地形の影響を大きく受けます。
気象ニュースなどで、報道される風速は観測所のある一定の場所ですね。
実際には、下図のようにA点で計測された風速より、B点で計測した風速の方がはるかに大きくなります。
断崖に立つ家 | 川沿いの山肌に立つ家 | いわゆるビル風 |
ビル風の話
高層ビル群や商店街のような建物が一定の方向で並んでいるところに近づくと急に風が強くなる経験はどなたもされたことがあるはずです。
下の図を見ながら説明しましょう。
- 左の図は、風の影響と建物の高さについて表しています。
通常、建物の1倍程度の範囲は、吹いている風の5~15%強く吹き、建物の高さの2倍の部分は10~30%程度風が強くなる可能性のある範囲です。
- 中央の図は、風を受けた時のビル風の影響が強く現れる範囲を示しています。
角のとがった建物ほど風に与える影響は強く、丸い建物ほど弱くなります。
- 右の図は、両側に高い建物が並んでいる時のビル風で、その影響は、入り口よりは出口側に長く影響を残します。