では、本題の「上手なエアコンの使い方」を説明しましょう。
それは、一言で言えば、『電気代を怖がらずに、まずはやってみよう!』の一言に尽きます。

■我が家の事例詳細
我が家は床の断熱材ほとんど無し。壁はグラスウール50mm、天井はグラスウール100mmの今で言う、省エネルギーレベルを少し下回るレベルです。
その低いレベルの断熱性能でも、暑い時期が続くときは24時間運転をしています。それでも一夏の電気代のアップは数千円程度ですから、次世代省エネルギーレベルの高い断熱性能なら、24時間エアコンと言っても、そんなに電気代が上がるわけではありません。
注:家族構成、断熱のレベル、使用時間、その年の気候によって変化しますので、あくまでも目安ですが。。

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■壁を暖めない−対策
では、壁を温めない対策は何でしょうか。
これは、建物を建てるときにしか根本的な対策は出来ませんが、壁の断熱材を厚くする以外にはありませんね。建てるときにしか出来ないことですから、西日が当たる壁などは、ぜひ、断熱材を厚くするといった対策が必要ですね。


■少しの外出ならエアコンは切るな!
人間一度身に付いた『貧乏性(失礼!!)』なかなか直りませんが、買い物程度の外出でも、エアコンを止めて出て行くと真夏では内壁が暑くなってしまう場合があります。
自動車もエアコンも同じですが、もっともエネルギーが必要なとき=燃費が悪くなるときは、平坦な道ではなく、上り坂ですね。上の例のように、室温を冷やすだけでなく、壁から放出される熱を冷やすときは、よりきつい上り坂を走っているのと同じで、フル運転が必要です。その時の燃費がもっとも悪いのです。
この理屈は、アクセルを踏んだり、ブレーキをかけたりが頻繁に繰り返される市街地走行の燃費よりも、連続した高速運転の方が燃費が少ないのと全く同じことです。

■隣の部屋も運転せよ!
右の図のような間取りの場合、ついつい使っていない隣の部屋はエアコンをつけない方が節約できる、と考えている人の方が多いと思いますが、本当は、隣の部屋もエアコンを掛けた方が、安定した室温になり、また、エアコンの過運転も少なくてすみ、結果として電気代はかかりません。
この時、使っていない隣の部屋のエアコンは、それ以上室温や壁の表面温度を上げない事が目的ですから、主室と同じような室温設定にする必要はなく、そのエアコンの設定できる最高温度に設定し(たとえば30度)、風量も微弱運転をしておきます。つまり、エアコンが運転しているのかしていないのか分からない程度の運転です。この時決して、主室と同じ室温にしなければならないと考える必要はありません。もっと高い室温で十分です。
この理屈は、荷物を分散した方が片方に過大な負荷がかからないことと同じです。
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