基礎の決め方

基礎が建物にとって大切である。ということはわかっても具体的な理由はなかなかわかりませんね。 基礎には、建物そのものが持つ重さ(これを自重と言います)に耐えられ、そして、その自重を地盤にしっかりと伝える役割があります。

同時に、地震など建物に上下左右の大きな力が加わったとき、建物がしっかりと踏ん張れるような構造である必要があります。

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基礎の目的

建物を支える

建物を支えると言っても、地盤が弱ければ、いくらしっかりした基礎を造っても建物は沈んでいきます。 そのためには、その土地の地盤の強さ(地耐力)が建物の重さよりも強くなければなりません。それを数式に置き換えると下のようになりますが、そのためには建物が持つ重さ(自重)を知り、その土地の地盤の強さ(地耐力)を知らなければ基礎を計画することはできません。 そして、建物の重さよりも地盤の方が弱ければ、しっかりと支えられる強い地盤まで杭を打つ、といった地盤補強工事も必要になってきます。

一般的には、木造住宅の場合の重さは2階建て程度であればいくら程度という推測値があり、どのような木造住宅を建ててもあまり大きく変わりませんから、地盤調査を行って地盤の重さを知れば布基礎でいいのか、べた基礎が必要なのか、あるいは地盤補強が必要なのかといったことは容易に推定することができます。

ということは地盤調査はこの敷地ではどんな構造の基礎が良いのかということを判断するもう一方の大きな指標なのです。

揺れに耐えられる基礎

もう一つの目的である、地震などのときにしっかりと踏ん張れる基礎である必要があります。 そのためには、基礎に鉄筋を入れ、その鉄筋をコンクリートで囲って一体化する鉄筋コンクリート造の基礎を造る必要があります。 そのため、建築基準法では、どのような鉄筋を用い、どのようにコンクリートを打ち、どのように基礎にする必要があるのかといった基礎の構造に関することがらを細かく規定されています。

下の図は、建築基準法で規定された基礎の鉄筋を最低限どのように入れるかを示した図です。もちろん、これが最低限の基準で、基礎の状態によって鉄筋を太くしたりすることも行われています。

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