確実に家を50年もたすためには何に気をつければいいのでしょうか。下に簡単な図式をつくってみました。

■資産価値は考えない
今の不動産売買の事例では、木造住宅は概ね、築20〜25年で資産価値ゼロと査定されます。もちろん、非常に立地が良ければ土地価格だけでなく、建物価格も多少上乗せされますが、これは例外的な物件です。
最近は住宅の寿命も長くなってきているので、築20〜25年でゼロ査定というのも無くなっていくのかもしれませんが、少なくとも築30年をすぎた住宅の資産価値は、あまり期待して考えない方が良いでしょう。
■基本性能を高めておく
そうすると、築25〜30年を過ぎれば資産価値としてはゼロの建物と考えれば良いですね。ではいかに長く使うようにするか。いかに新品とまでは行かなくても、気持ちよく過ごせるか・・。
築50年住む住宅の醍醐味は、これに尽きるでしょう。
そのためには、基本性能をよくしておきましょう。
「長期優良住宅レベルの仕様」は最低限必要です。
(耐震等級2以上、耐久性、維持管理、断熱性能はそれぞれ最高等級)
■万が一の売却に備える
長い人生の中では何が起こるかわかりません。
大企業でも収益が悪化するとリストラは恒常的に行われるようになってきています。 国の借金過多からくる国債暴落によるインフレが起こり、今から20年前バブル崩壊で住宅価格が下落し、多額の住宅ローンを抱えて苦しんだ時代の、まったく逆の現象が起こるのかもしれません。
別の視点に立てば、人口減少社会では、利便性が非常に大事な要素です。そういう地域に住んでいれば、いざというときには売却することも可能になります。
そうすると土地を探すなら、少なくともリスクの高い「液状化エリア」は避けるべきで、将来人口減少社会で孤立してしまうようなエリアも避けるべきでしょう。
■シンプル・イズ・ベスト
複雑な形状ほど、予想外の漏水やトラブルが起こりやすくなります。間取りも外観もシンプルが一番。そして、使う素材も複雑な組み合わせをやめて、シンプルにしておきましょう。
■修繕計画を立てる
50年使うぞ・・という視点に立って、長いスパンで修繕計画を頭の片隅に考えておくと、それに対する費用の心づもりも芽生えてきます。
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