このサイトでは、おりに触れ、「長期優良住宅」や「耐久性仕様」について触れています。そのベースとなっているのは、住宅評価制度の「劣化の低減」という指針です。
しかし、この指針は、国交省自らがが説明していますが、木造住宅の乾燥度合いだけに特化してつくられた基準で、樹種については選択肢の一つとして掲げられている程度です。
たとえば、「劣化の低減」では、耐久性の高い土台や柱の樹種の指定はされていますが、代替え対策として土台に加圧注入したり、外壁通気工法や軸組の防腐処理といった対策も認められているため、腐りやすい、シロアリにやられやすい木材を使って、先の対策を講じれば、「劣化の低減」の最高等級をクリア出来ます。
・耐久性の高い樹種を選ばなくてもクリア出来る仕組み
しかし、使用する木材の樹種によっても腐朽やシロアリ被害の程度は大きく変わりま すが、性能評価では、これらの評価は対象から外されています。
あえて建物の耐久性を高めるために、特定の樹種だけを指定してしまうと林業その他の産業で特定の樹種だけが高騰したり、指定されない木材の需要が低迷したりと言ったことに配慮した結果なのでしょう。
つまり、評価の敷居を低くしているんですね。
そのため、「長期優良住宅」や「耐久性仕様」の最高等級をクリアしたからといって、丈夫で長持ちする木を選んでいるわけではありませんから、本当に建物を長持ちさせるには、「耐久性仕様」の最高等級をクリアする以外に、耐久性の高い樹種を指定した方が、建物は長持ちするのです。
そして、下の樹種が長持ちする樹種であると指定されています。
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