防犯対策の基本

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侵入できる窓・ドア

下の図には、いろんな場所にいろんな窓やドアがありますが、ドロボウが侵入出来ない窓はどれでしょうか。。。これを自分がドロボウのつもりになって考えると、防犯対策が見えてくるかも知れません。

防犯対策をしない窓やドアは、おおむね次のような状態になってしまいます。

①1階の掃き出し窓 この窓、ペアガラスだけであれば、15秒と少しでガラスの一カ所は破られますから、ツーロックの窓であっても、1分も経たずに開けられてしまいます。
②2階のベランダにある掃き出し窓 この場合、1階のカーポートの屋根まで登り、カーポート伝いにベランダに降り、後はゆっくりとベランダの壁に隠れて掃きだし窓のガラスを破れば侵入出来ます。つまり、ベランダに隣接したカーポートが足場になり、そして、ほとんど隠れることの出来るベランダの腰壁に隠れて、ゆっくりとガラスを破ることが出来るわけです。
③2階の腰窓 もし、この窓が開けておれば、玄関横の樋をよじ登り、玄関の上の庇に上れば、意図も簡単に窓から侵入出来ます。窓が開いていることが外からわかれば、樋や庇を足場として進入することが出来ます。
④同じく2階の腰窓 この窓も上と同じで、窓が開けてあれば、塀から1階の屋根に上ることが出来れば、簡単に侵入されてしまいます。
⑤勝手口のドア 勝手口の換気用のガラスを2カ所破り、ツーロックになっている勝手口の鍵を開ければ侵入出来ます。特に勝手口は比較的外からの視線が届かない場所ですから、要注意の場所かもしれませんね。
⑥1階のアルミの縦格子付きの高窓
アルミの格子をねじ曲げるには、ものの数秒でよいそうです。不用心に窓を開けていれば、アルミの面格子を少しねじ曲げるだけで侵入することが出来ます。ただ、勝手な憶測ですが、格子を破ったけれども、窓が閉まっていれば、退散するのではと思います。(・・というよりも窓が開いていることを確認して、面格子を破壊するという気がします。つまり、2階の窓と同じで、面格子があるからといって不用意に開けておくのは考えものかもしれません。)
⑦ジャロジーの窓 ジャロジーの窓も一枚一枚のガラスを外していけば、いとも簡単に入れるそうです。つまり、どこも侵入出来ない窓はない。
■足がかりのある窓 特にカーポートや樋、庇といった足がかりになるものがあると、そこを足場にして侵入しますから、2階だからと言って安心することは出来ません。さすがに外からは見えるので、庇に立ったまま窓ガラスを破壊しようとするドロボウはいないでしょうから、足がかりのある窓は、たとえ2階の窓でも、戸締まりも欠かせません。
■面格子のある窓も戸締まりを そして、面格子があるからと言って安心ではありません。面格子があっても防犯性能の高い面格子でない限りは、外出時の窓の施錠は欠かせませんよ。(普通のアルミ製面格子の場合です。防犯性の高い面格子は安全性が高いです)

こんなことを書いてみると、改めて防犯対策は、ネットで防犯グッズを調べるよりは、まずは自分がドロボウの気持ちになって考えることがその第一歩だと言う気がします。

性能表示制度の基準

どの程度まで防犯対策をしなければならないのか・・と言うのはなかなか漠然としていて難しいですし、入る泥棒のつもりになって考えたところで所詮はそんな気持ちにはなりきれませんね。

住宅には性能表示制度というものがあり、耐震性や断熱性、バリアフリーなど10項目の性能を数値化して評価出来る制度がありますが、この中に「防犯」も含まれています。  この基準をベースにして考えるとわかりやすいと思いますよ。

その基準とは、下の図にあるように
1.地面から2m以内の高さにある窓(1階のドアは全て防犯対象です)
2.バルコニーや屋根などの床から2m以内にある窓と、そこから、水平距離90cm以内にある窓

注:地面から2mの高さというのは、1階の室内の床から見るとも約1.5m程度の高さになります。

なお、下の図には書いていませんが、上の図の例にもあるように建物に隣接してカーポートを設けている場合は、カーポートの屋根が足がかりになりますから注意が必要です。
あるいは、地面から2mといっても、建物すぐ近くに低い塀があったりして足がかりになるようなものがあれば、そういう部分も地面から2mではなく、塀などの足がかりから2mと考えた方が良いですね。

ただ、その範囲にあっても、下のような小さな窓は、人間が侵入出来ない大きさのため、防犯対象にする必要はないと考えられています。(関節も外すことができるという特異な体質を持ったドロボウは別ですが、そこまで考えればきりがありませんね。)

・防犯対策不要な窓の大きさ
・45cmX25cmの矩形の窓
・40cmX35cmの楕円形の窓
・直径35cmの円窓

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