エアコン配置の鉄則

エアコンの配置を考えるときには、知っておかなければならないセオリーがあります。それは、冷房時の風は水平に吹き出し、暖房時の風は真下に吹き下ろすのが、もっとも効率的に冷暖房出来る。ということです。

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冷房、暖房時のエアコンの風向きを知る!

右の図のように、エアコンは夏と冬で風向きが異なります。冷気は水平に吹き、暖気は垂直に吹くのが空調としては一番効率的ですが、配置で気をつける必要があるのは冬の暖房です。右図のように、冬の暖気は強風運転をしているときは、エアコンの真下では41℃前後という非常に暑い空気を吹き付けています。天井埋込型エアコンは位置的に部屋の中心がいいのですが、暖気は真下に吹き下ろすことを考えれば、人の座る真上にならないように配置を考えることが必要ですね。
壁掛けエアコンでは、エアコンの真下に机やベッドを置くと、冬の暖房時にいやな風がまともに吹き付けます。エアコンの配置は、冬のエアコンからの下向きの風が人に直接当たらないように配慮しましょう

冷房時と暖房時でエアコンの風向きは変わる。

冬の暖房時の下向きの風に注意しよう。

なぜ壁掛けエアコンは外壁側
壁掛けエアコンは、普通は外壁側に付ける場合がほとんどですね。
これは、室外機にもっとも近い位置だから外壁側に置いた・・ということだけではありません。窓側や外壁側の部屋の中で最も冷えた空気がすぐに暖まるように、外壁側(理想は窓上)に置くのが冷暖房効率の点から効率的だからです。

風はまっすぐにしか進んでくれない

もう一つエアコンを配置には、忘れがちな大原則があります。
それは、風の特性を考えてみると良くわかりますょ。

風はっますぐに進む。曲がってくれないよ!

冷気、暖気は風が運んでくれる!

右の図で説明しましょう。
間取りはリビング、ダイニングを中心として、上に独立型のキッチン。そして、左隣に和室が連結しています。この場合エアコンを置くには【A】の位置がよいのでしょうか、【B】の位置がよいのでしょうか。

ポイントは、
1.風は直進する。つまり、風は曲がったりなんかしてくれませんね!
2.エアコンのスイング機能は、左右45°程度までしか効かない。(風が送れない)という2点です。

【A】の位置であれば、ゆっくりとですが、和室までエアコンの風を行き届かせることが出来ます。
しかし、【B】の位置であれば、エアコンの風は左右45度前後にしか行かない、風は曲がってくれない、と言うことを考えると、和室やあるいはエアコンの右側のダイニングの隅に風が行き渡るには、【A】よりもはるかに時間がかかってしまいます。また、均一に冷えるかと言うとはなはだ難しいところがあります。一般的なルームエアコンの風の到達距離(最大)は7~8m程度と言われています。7~8mとは、上の図のリビングの端までの距離に近いです。(あるいは8帖の続き間の端から端まで)大きな部屋のエアコンの配置を考えるときは、風の流れ(風向)を考えて配置することが基本的なポイントになってきます

ワイド気流、ジェット気流は効果的か?
最近は、「160°ワイド気流」といった表現で、幅広く風を送れる機能の付いたエアコンもありますが、少し割り引いて考えておいた方が良いかも知れません。なぜなら、送風というものは、全角度(160°)に風を送っている関係上、ある一つの方向にエアコン運転の風が来るのはわずかな時間です。そのため、冷える早さは必然的に一方向に連続運転をしている方が早く効いてきますね。また、一部のエアコンでは、「ジェット気流」といった表現で15m程度まで風を飛ばせるエアコンも発売されていますが、風速は必然的に早くなります。暖房運転時は、暖気流が足下を這いますから、どちらかというと、風が部屋の上を駆け抜ける冷房に向いた機能です。つまり、いろんな機能で不利な配置をカバーできるけれども、それはあくまでも、望ましい位置に取り付けできない場合に、やむなく使う補助的な機能だ、ということですね。エアコンは、複雑な機能を使わずに、その機能を最大限に発揮できるただしい位置、望ましい位置にセットできるのが一番なのです。

高機能を過信しない!

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