なぜ、冷蔵庫から出した缶ビールは結露するのか。この肝心な話を先にしておきます。
その説明に必要になるのが、結露を調べた人なら、一度は見たことがあるのが、飽和水蒸気曲線です。空気には、その空気の温度に応じて、空気の中に水分を蓄えることができます。それを表したものが、いわゆる「湿度」です。湿度50%とは、その空気に含むことのできる水分量の50%の量の水分を含んでいる空気だ・・と言うことになりますし、その関係を表したものが飽和水蒸気曲線です。
なぜ、冷蔵庫から出した缶ビールは結露するのか。
下の図は、飽和水蒸気曲線ですが、その見方を次に解説します。
■夕方から夜にかけて(水色点線)
1)室温が20℃で、
2) 湿度が50%のときに、
3) 6℃を下回る物がその空気に触れると結露する。
■(緑色点線)
4)室温が25℃で、
5)湿度が50%のときに、
6)13℃を下回る物がその空気に触れると結露する
■夏のビール
7)室温28℃で
8)湿度50%のときに、
9)缶ビールの表面の温度が17℃以下の時に、缶ビールは結露する ついでに、
■寝静まった明け方
A)室温10℃で、
B)湿度50%のときに
C)0℃の物が触れると結露する。 と言うことなのです。
もっもと、実際にはこの曲線のように、この温度になれば直ちに・・といったことではないですが、概ね、このような相関関係にあります。
つまり、窓に結露が起こるのは、低くなった外気温で、冷たく冷やされた窓に、室内の暖かい空気が触れるから。
では、どうして明け方に起こるのでしょうか。それは、窓が冷えるのが明け方だからですね。一日の最低気温のほとんどは、明け方だからです。
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