自然劣化の進み具合

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建てるときは誰でも、建てることに一生懸命で、なかなか将来的なメンテナンスのことには気が行かないものですが、そんなこととはお構いなしに材料の劣化は進行していきます。

材料に中には劣化の進行が早い材料と遅い材料があります。瓦などは材料の劣化が非常に遅く、材料そのものは十分に4~50年は持つ材料です。でも、台風や地震などでずれたり、下地防水層が傷んだりするために、瓦という材料の劣化とは関係なく、修理が必要になる場合も起こります。
自然劣化は自然環境とも密接な関係を持っています。

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自然劣化の進み具合

屋根材

瓦とその他の材料ではメンテナンスを行う頻度が異なります。 和瓦、洋瓦ともに瓦類は基本的なメンテナンスフリーですが、それ以外は材料によってメンテが必要になります。

軒樋

これは建て寝られた場所によりますが、自然劣化で割れたりすることが起こります。早ければ数年でなる場合もあります。もっとも、雨に日にそこからポタポタ落ちるだけなので、場所によっては直さなくても全く支障のない場合も多いですね。

シーリング劣化は要注意

シーリングを使っている代表的な外壁はサイディングです。次はガルバニウム鋼板張りの窓廻りですが、これらのシーリングの耐用年数は一般的に10年です。
そして、早いところでは数年で劣化が始まり、長くても10数年を経るとシーリングの打ち換えが必要になってきます。特に紫外線が常に当たる場所や、施工時の稚拙さなどにより、数年程度と保証期間(10年)よりも早く劣化してしまう場合があります。
シーリングが切れると、そこからどんどん雨が入っていきます。壁の中の防水シートが不完全だと雨漏りにつながる危険な場所です。
いずれにしてもシーリングのメーカー保証は10年ですし、それ以降には劣化で防水機能が無くなっていきます。

外壁塗装は塗料の価格次第

外壁モルタルはもちろんですが、屋根の板金部分なども塗装をしている場合があります。塗装は単純に塗料の価格に比例して長持ち度が変わっていきます。安い塗料では7年程度の寿命。高くて良い塗料なら15年程度の寿命と塗料メーカーは言っています。
もとより、色の退色も2.3年程度から始まりますが、これも価格に比例しています。
でも、一般的にはなんだかんだと言いつつ、メーカーが説明している7年程度で塗り替えなんかしませんが、劣化の目安としては知っておいた方が良いでしょうね。

判断の難しいバルコニー防水のやり換え時期

バルコニー設けられた防水も劣化していきます。どんな防水材であれ、防水の保証期間は10年ですが、概ね15年目程度からやり換えを考えておいた方が良いでしょうね。
ただし、その建物のおかれた自然環境によっては、20年25年と持ち続ける場合もありますので、実は防水のやり換えは大変悩ましい問題です。
なぜなら、外壁などのように極端に見た目が悪くなったなぁ~という印象が薄いからなんですね。
見た目ではまだまだきれいだし、外壁のように定期的に塗り替え・・なんて言うのもシャクだと思えば、まぁ。思い切って雨漏りしたときに変えますか・・それも一つの踏ん切りです。
それなら、途中で外壁の塗り替えでもしたときにバルコニーの下に点検口を設けておくと、雨漏りの早期発見に大変便利ですよ。

引き戸の戸車(下付タイプ)

といっても引き戸にも二種類あって、上からドアを吊っている吊り戸タイプと、引き戸のドアの下に戸車が付いているタイプがあり、ここで言うのは後者の方です。戸車は床からのゴミで詰まりやすく、消耗品的に考えておいた方が良いでしょうね。数年目頃から交換時期を迎えます。

宿命の水栓・カランの水漏れ

確実にやってくるのが水回りです。数年程度から水がしまりにくくなり始め、概ね10数年までにパッキンの交換はもちろん、部分的な部品の交換か、あるいは水栓の交換が必要になります。水栓は一つ2~5万円程度かかるので結構な出費です。

住宅設備機器の交換

便器やユニットバスは寿命が長く、20~30年程度は問題なく使えますが、ガス湯沸かし器、エコキュートなどは、エアコン同様に10~15年で交換時期を迎えます。

これ以外の内装材は、よほどのことがない限り、自然劣化に任せて生活をに支障が出るような劣化は起こりにくいでしょう。 劣化の進行も緩やかで、それほど交換やメンテが必要場所でもありませんから、あまり気を使う必要はないと思います。

とにもかくにも屋根、外装材と住宅設備がメンテナンス計画の押さえどころです。

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