このサイトを読まれる多くの方は、どちらかというと営業系では無く、技術系や少なくとも営業とは関係の無い仕事をしている方がほとんどです。
ところが、あなた対峙するのは営業マンです。営業マンは受注するのが仕事です。
契約前は、あなたは、「お客さん」なのでは無く、ただの「見込み客」に過ぎません。
そして、「見込み客」をその会社の「お客」にするために営業マンは知恵を絞ります。
時間で追い詰める!
時間は人間に与えられたもっとも公平な資源とも言えますね。誰にも公平に365日。24時間が与えられています。
時間を有効に使うか、使わないかで仕事はもちろんのこと、人生だって変わるのが時間の使い方です。
でもまぁ。そんな辛気くさいことをいちいち考えて誰も過ごしていませんね。でも、時間は使い方によっては大きな大きな武器になることがありますし、時間の壁に負けてしまうこともあります。
売り手側の『時間で追い詰める』
住宅の現場に限らず、時間を使うのは、バーゲンに期限があるように昔からの古典的な営業テクニックの一つです。
「今でないとチャンスを失います」
「今買えば安いけれども、2.3日経つとどうなるか分かりません」
「今日が最後のチャンスです」
「もう一人ぜひ欲しいという方がいます」
「このお値引きは今回限りです」
こちらが『時間で追い詰められる』ことも
もう一つは、買い手側が自分で時間を設定してしまったがために、自分で自分の首を絞めるように時間に追い詰められることがあります。
「子供の入学があるから、どうしても3月には入居したい」
「ローン減税を受けるために、年末入居が絶対だ」
時間に打ち勝つ方法
でもそんな時間を使ったテクニックに唯一勝てる方法があります。
それは、こちらが『時間』を相手にしないこと。
「御社は決算値引きだと言ってもねぇ。まだまだ予算に届かない。まぁ、時間をかけて御社より安い会社を探しますよ」と言われてしまえば、決算値引きというタイムサービスなんて形無しですね。
まさに時間は使いよう。時間に追われるな。といった言葉は、どんな場面でも通用する言葉のような気がします。そして、相手が『時間』という武器を使っているときは、こちらがその武器に乗せられてはダメ・・と言うことですね。
欲をくすぐる
人間にはいろいろな『欲』を持っています。
金銭欲、名誉欲、性欲、物欲といったものから、所有欲、優越欲、模倣欲、自愛欲、知識欲、特別視欲、付加欲、・自己実現欲等々様々です。
私はこんなもの一切ありません・・・なんて言う仙人のような人はいないでしょう。その大小はあれ、何らかの『欲』を持っていますね。
仲間はずれになりたくない模倣欲と所有欲
「多くの方がこれをお選び頂いていますよ。」と言う言葉に弱いです。
よく似たものに所有欲があります。あまり欲しくないと思っていても誰もが揃えているからという理由で人が持っているものは自分も持っていなくてはという心理が働きます。
目立ちたがりの優越欲
「よく引き立ちますね。他では見られません。グッドアイデアです」とおだてておけば良い相手です。
特別視して欲しい
「お客様だけの特別ご奉仕です」
まぁ、誰彼無しにこんな文句をいったとしても、聞いている方は私だけと思いこんでしまいます。
私の知識は高いのだ
「さすがお眼鏡が高いですね」と優越意識とプライドをくすぐります。持ち上げておきさえすれば良い相手です。間違ってもあなたの知識は古いです、なんて言おうものなら、その商談はお流れ。相手の知識に逆らわないのが一番。間違っていてもね。。。
おまけが欲しい付加欲
「せっかくなので、これとこれはサービスさせて頂きます」
おまけ大好きな人がいます。これも最初から無料配布予定品であっても、そんなことを客に言う必要も無く、こういわれれば得した気分になってしまいます。これに先ほどの「お客様だけには・・」のフレーズを付け加えれば、このタイプの人にはもう言うこと無し。
まぁ簡単に言うと、人間の本来持っている「欲」をくすぐる。
猿もおだてりゃ木に登る・・・の例え通り、相手のある部分をクチュクチュくすぐってやれば良いのです。そして人間おだてられているときは、良い顔をしていますから、さらにくすぐってやれば落ちるのは間違いなし・・・なんてね。
そして、「見栄」「虚栄心」をくすぐるのも大事なツボ。
なかなか自律心のある強固な意志を持たない限り、自分の潜在的な「欲」から抜け出すことは難しいですね。『あぁ~ぁ。また、買っちゃった』となってしまうのが人間ですから。
なかなかこの手のテクニックに対抗出来る手段はありません。
カスミを食べられるようになれば対抗出来るのでしょうけど。。
飛び込んできた客をつかんで離さない。と書けば怖い話ですが、どんな営業マンであれ、その客がよほどタチの悪い相手でもない限りなんとか成約させたいと思うのは、「狩猟本能」をもった営業マンの本能でしょう。でも、営業マン全てが豊富な、そして、[…]