今までいろんな攻め方をご紹介しました。
- 時間で追い詰める
- 欲でくすぐる
- 知識不足を利用する
- 権威を利用する
- 性格を見る
でも人間は正直なもので、よほどの天才的詐欺師でもない限り、本心が現れる部分があります。
それが「時間」と「お金」でね。
「時間-契約を急がせる」と「お+曖昧にする金」
- 契約を急がせる
- お金を曖昧にする
いつもこの2つはセットです。
『早く契約を・・細かな内容は後でいくらでも変更出来ます』
というのがその人たちの決まったフレーズですが、時間を急かし、金額を曖昧にする手口。建売系住宅の営業で多く行われています。
- あの人は時間にはルーズですが、信用出来る人ですよ。
- あの人はお金にはルーズですが、信用出来る人ですよ。
と言う言葉は、ほとんど聞いたことがないと思いますが、『時間』にいい加減な人。『お金』にいい加減な人は、何事にもいい加減であると見た方が良いでしょうね。そしてこの2つが合わされば、まさに危険到来。
『時間』を急かされる。『お金』が曖昧。と感じたら、腰を据えて相手の良いなりにならない姿勢が大事になってきます。反対語は、『時間をかけて納得をする』『しっかりお金を見極める』ではないでしょうか。
「契約しろ」とうるさい営業マンのかわし方
うるさい営業マンも、相手の立場を考えればある面で仕方のないところですね。
かといって、そうそう相手の都合のよいようにおつきあいなどしていたらおちおち検討も出来ない。
この問題。面と向かって、『敵対的』に考えるから疲れるのかも知れませんよ。別の言い方をすれば、『はねつけようとする』から。
だったら、自分の懐に入れてしまえばどうなのでしょうか。
「いや~ぁ。いつもいつもお疲れ様です。契約を取ってくるのが仕事ですから、そのお気持ちよくわかりますよ」
「私があなたの立場の営業マンだったら、上司から早く契約を取ってこい・・なんて言われたらいやですもんねぇ」
「うん。うん。よくわかります」
「でもねぇ。私には私の立場の事情があるんですよ」
「一生おつきあいしなければならない住宅ローンも考えなきゃならないし」
「それに私、臆病で、度胸もないし・・」
「ごめんなさいね。もうちょっと待ってね。なかなか決める勇気がもてなくてねぇ。」
- 相手の立場に理解を示し、同意してあげる。
- 住宅ローンなど、抱える背景を説明する。
- 私は臆病だと謙遜する。
まぁ、柔道で言えば、背負い投げはかっこいいけれど誰でも出来るものではない。相手が来たところをサラッと身をかわす。その交わし方ですね。この話は・・・。
それには、「断らねば」「また迫ってきた」という堅い堅い姿勢よりも、柔道で言う柔らかい姿勢がいいかも。
「真っ向から組み合うな」ということです。
そしてなにより、交渉術に関しては、相手は一枚も二枚もあなたより上です。その場慣れの数は、あなたがどんなに逆立ちしても追いつくことは不可能です。だったら、謙遜が一番の防御姿勢・・かも。
一度お試しあれ。
注:同じ相手にそんなに何回も使えるものではありません。効果的なタイミングでどうぞ。