床の変形を防ぐ剛床

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建物が地震を受けると、建物が傾くのと同じように、床もゆがもうとします。
そして、軸組工法の場合は、床を作る際の工法が

  1. 火打ち梁を使ったもの
  2. 剛床工法

の2つに大きく分かれるのですが、それぞれに床の強さ(変形具合)が異なります。

火打ち梁を使った工法は床の変形に最も弱く、
次に構造用合板で床を作る方法が剛床と呼ばれる方法で2の方法があり、 下の図の剛床-1と呼ばれる釘を3列に打った工法がその次に強く、もっとも強いのが剛床-2と書いている釘を合板の4周全てに打った工法です。
注:剛床の1.2という記号は説明のために便宜上つけた名称です。格別に区分けして名称が付いているわけではありません。剛床-1は、根太レス工法とも呼ばれています。

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床の変形は、床そのものの強さとそれを支える耐力壁の間隔に関係する

でも、弱いという火打ち梁でも、図の一番右のようにように細かく入れれば強くなります。ということは、床の強さは、床そのものの強さの程度と、その床がどの程度の間隔・距離で支えられているのかで変形具合が違ってくるのです。
そして、その変形を防いでいるのが耐力壁です。 耐力壁を支点として床はゆがみます。
つまり、床そのものの強さと耐力壁の間隔が、変形しない床か、そうでない床なのかを決定づけているのです

上の説明はいささかわかりにくいと思いますが、要は、橋桁と橋脚の関係と同じです。
橋が重みで撓めば、橋桁を強いものに変えるか、あるいは橋脚の間隔を狭くします。これと同じように、床は橋桁のように下に撓むわけではありません。水平方向に変形するのですが、地震によって床が変形すると直すのに後で困りますし、建物が傾いたら困るように床も変形したままでは困りますね。

そこで軸組工法の耐震等級2と3では、一定の限度に床の変形が収まるように設計しなさいという規定が作られています。具体的には、耐力壁の間隔が間取り上で決まれば、法律が決めた一定の程度以下に床の変形が収まるように、床の強さ(工法)を選んでいくのです。

2X4工法に規定がない理由

2X4工法にはこの規定はありません。
それはこの工法自体が、床は「剛床-1」で作りなさいと書かれてあるからです。
つまり、それを最初からルール化しているのが2X4工法。
していないから、耐震等級2または3でルール化しようとしたのが軸組工法なのです。

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