1)熊本地震の特徴

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同じタイプの地震、災害が本当に無い。
いろいろ考えさせられる熊本地震ですが、その特徴をまとめました。

  • 震度7の本震がたてつづけに2回起こった

熊本地震の大きな特徴の一つに「震度7の地震が2回きた」というのがあります。今の地震ではなかったことです。

  • 余震の異常な回数

熊本地震の震度1以上の余震は、たった2週間で1000回を超えたそうです。この余震の多さは今までの地震では経験がなく、新潟中越地震でも1000回を超えるのに1年かかったそうです。
上の本震と余震をボクシングに例えると、必殺のKOパンチを1ラウンドに2回も浴びせられ、12ラウンド分のジャブを1ラウンドでもらった試合に等しい話です。

  • 活断層が2つの県をまたがり長い距離で活動した

今回の地震は、熊本県と大分県の活断層が動きました。この長さは新潟地震や阪神大震災とは全く異なる活断層の連続した活動でした。
その結果・・。

  • 余震の影響

2度の本震と短期間に集中的に発生した余震で、最初の本震で耐えられた建物も壊れる。余震があまりに多すぎて、怖くて戻れない、と避難所やグラウンドで寝泊まりし、エコノミー症候群が増えた震災でもありました。

建築関連では次のようなことが起こりました。

  • 耐震等級2の住宅が倒壊した!

業界に衝撃が走りました。「耐震等級2の家が倒れた!」その理由は次頁で紹介しますが、複数の原因が考えられています。

  • スパンの長い筋交いは耐震性が低いことがわかってきた

筋交いも耐力壁の一つなのですが、繰り返しの余震には、意外と筋交いは脆弱でした。

  • 頻繁な余震は『直下率』を考えるきっかけとなった

『直下率』。なじみの無い言葉ですが、2階の柱の下(つまり1階に)柱があるのか。あるいは壁があるのかで倒壊のリスクが変わってきます。

  • 制震装置が効果を発揮した

大地震を受けても揺れをほとんど感じない住宅もありました。制震装置がキチンと仕事をしたようです。

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